夫婦でボードゲーム

夫婦でボードゲーム

ボードゲームにハマった夫に付き合ううち、嫁が積極的にボドゲ購入するように。ボドゲ初心者から、ようやく中級者になってきた日常を、2人で遊んで楽しいボードゲームを中心にまったり綴ります。(時々、映画・ドラマの感想など)

大河ドラマ 真田丸

大河ドラマ真田丸」が終了したときに書いた文章を、ブログにアップしていなかったので、今さらながらアップします。

以下、放送終了当時の文章ですスマイル

今年楽しく見ていたドラマが2本とも終わってしまいました・・・。
真田丸と逃げ恥。

真田丸は、大阪編までは本当に面白かった!!
真田太平記を並行して見ていましたが、真田太平記逆張りをあえてやっていると思われるキャラクター造形や、同じ史実を、史実に残っていないフィクションとどう絡ませて膨らませるか、ドラマとしての「見せ方」の違い、そもそも「何を見せたいと思って作っているか」の違いがとても興味深かったです。

大阪城入りしてからの流れは、正直良くなかったと思います雫
全50話の尺を読み間違えたというか・・・ああ、逆算できなかったのかな、と感じるところがありました。
大阪5人衆の活躍があまりにも少なかったですしね・・・しょんぼり


視聴しながら夫と話していて気付いたこと。
徳川方は、豊臣家を滅ぼせば勝利確定で、勝利条件が明確である。
それに対し、豊臣方の勝利とは何を意味するのか?

家康を討ち取ったとしても、将軍はすでに秀忠であり、諸大名への支配も浸透している。
家康を殺し、さらに秀忠まで討つのは至難の業
仮にその両方が叶ったとして、今度は大阪城に籠る牢人の処遇問題が。
徳川に従っている大名から領地を取り上げ、牢人に分配するのは、現実的ではない。
そんなことをしたら、次々に戦が起こり、戦国時代に逆戻りするだけ。

秀頼と淀殿大阪城を出て、四国の大名の地位を得るというのが一番現実的な「勝ち」(負けなかったという意味で)かと思いますが、やはり牢人問題は解決せず、豊臣方には何重の意味でも「勝利は難しかった」のだと思います。

真田丸の最大の面白さは、信繁の目を通して、戦国に生きた様々な人物を視聴者も見られたことかな、と思います。
昌幸、信之、母、ばば様、上杉景勝北条氏政織田信長豊臣秀吉、秀次、茶々、千利休、石田光成、大谷吉継徳川家康、秀忠、伊達政宗・・・

信繁は出会う人物に対して自分の好みを主張することが少ない人でした。
父昌幸が「あいつは嫌いじゃ!気に食わん!」という態度をハッキリ出すのに対し、どの人物に対しても、「この人はこういう人なのか・・・」と可能な限りフラットな受け止め方をまずしてから、自分の対応を決める。
しかも、好悪ではなく自分の置かれた状況から取りうる選択肢を吟味した上で、最後に自分の信義に乗っ取って決断する。

信義と好悪は似て非なるもの
義を貫き通した真の武士、という描写で幸村の最後が描かれましたが、好悪をいう意味では、信繁自身は家康に対して憎悪を持っていた訳ではない
むしろ、徳川家の安泰のために周到に策をめぐらし、機に乗じる運も持ち合わせ、さすがの手腕と認めていたのではないかと思います。

秀吉に対しても、好意だけではなく、暴君の側面、老いて冷静な判断を失う悲しさ、哀れさ・・・どうしようもない人間の弱い部分も見てきて、全面的に豊臣に忠節を尽くすという気持ちではなかったのではないか・・・。

その上で、流れていく運命の渦の行き先が、徳川という圧倒的大多数の支持を得た権力にはじかれてしまった者たち、行き場を失ってしまった「戦国の残り火」のような者たちを束ねて徳川と対峙する・・・であることを理解して、身を任せたのではないか。

戦国とその先にある(であろう)泰平の世・・・歴史の転換点で取り残される者の葛藤を一身に背負う形で、逆説的に泰平の世を強固なものにする役割を果たしたのかな、と思います。

最後に信繁が信繁でなく幸村を名乗ったのは、すでに一人の信繁という人間ではなく、徳川に組しなかった者の象徴として信繁が戦ったことを示すのではなないかと感じました。


ああ、長くなってしまった雫
1年通して見ると、色々残念な部分はありましたが、
関ケ原は真田が活躍しなかったので、超高速でも良いとしても、第2次上田合戦が「やらせの鉄砲打ち合い」だけなのは何事!?

真田丸での戦がショボかったこと

大阪5人衆の活躍らしい活躍がなかったこと(キャラが立つまでの時間がなかったため(尺の問題)、後藤又兵衛は幸村に絡むチンピラみたいだったし、毛利勝永の活躍は真田丸の戦で外れない掛け金を鉄砲で外したことくらい)

・最終回、明石全登や秀頼、淀殿、大助などなど、その後は「史実はみなさんご存じでしょ?いちいち描かなくてもわかりますよね!」と放置
(歴史に最期が残っている人はまあ良いとして、きりや佐助はどうなったの?一年通して見てきた愛着あるキャラの最期はやっぱり気になりますよ・・・)

書き始めると際限ないですが、総じて面白かったです。
特に、昌幸ダブルハート
真田太平記を見ていると余計に、草刈正雄んの役者としての厚みに圧倒されました。
昌幸が生きていた間は、文句なしに面白かった!!
久しぶりに全話通して見た大河ドラマでした手書きハート

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